『装置、素材、システムを積極的にアップデートしています。』
マルチブラケット装置とは
従来の矯正治療は、凸凹した歯の表面に矯正器具を取り付け、ワイヤーが元の形に戻ろうとするバネの力を利用して歯を移動させます。歯に取り付けたブラケットとワイヤーをゴムや細いワイヤーで固定するため摩擦が大きく、ワイヤーは自由に元の形に戻ることができませんでした。そのため、3~4週ごとに来院して、ワイヤーの調整を行う必要がありました。
セルフライゲーションタイプの装置(デイモンシステム)は、ブラケットに開閉式のシャッターを採用して、ワイヤーを固定せず通すだけの新しい形の矯正装置です。従来型では矯正の邪魔となっていた摩擦を軽減し、ワイヤーが元の形に戻ろうとする可動域が広く、弱い力で矯正効果を発揮し続けることができます。
セルフライゲーションタイプ、マルチブラケット装置のメリット
効率を追求し快適に
歯に取り付けた装置にワイヤーを通し、シャッターを閉じます。装置とワイヤーとの摩擦が少なく、最小限の力で矯正力を発揮します。摩擦の低減とハイテクワイヤーにより、スムーズで快適な歯の移動を目指しています。
少ない通院
ワイヤーとブラケットを固定せず歯の動きに自由度があるので、3~4週ごとに調整が必要だった従来型と比較して、通院回数が少なくてすみます。
効率的な矯正効果
ワイヤーがブラケットを固定するために起きる摩擦がないため、歯の移動がスムーズです。装着後は、最小限の力での矯正効果を長く発揮し続けるので、矯正治療全体にかかる治療期間の短縮にも繋がります。
ケアがしやすい
装置とワイヤーを固定するゴムなどを使用しないので、従来の矯正装置よりもブラッシングがしやすく、口中を清潔に保てます。
見た目
装置とワイヤーをゴムで固定する矯正装置は食事や飲み物の色素がゴムにつくことが見た目の問題を生じさせていました。
こんな方にオススメ
- 痛みに対するストレスを減らしたい
- 来院回数を少なくしたい
- 口中を清潔に保ちたい
スタンダード矯正の種類
スタンダード矯正において、歯の表面に装置を取り付ける矯正治療には2つの種類があります。
スタンダード矯正(金属ブラケット)
歯の表面に金属のブラケットを取り付け、ワイヤーを固定して歯を動かします。
歯並びや噛み合わせに関して、ほとんどの症例に適応できる、もっとも基本的な矯正治療です。
スタンダード矯正(セラミックブラケット)
歯の表面に透明のブラケットを取り付けてワイヤーを固定する矯正治療です。
金属製よりも目立ちにくく、ほとんどの症例に対応できる基本的な治療方法です。
和歌山市・和歌山駅の井口矯正歯科では患者様のお悩みやライフスタイルに合わせて最適な治療法をご提案致します。
矯正用アンカースクリューを用いた矯正歯科治療は、一般的に言われる矯正用インプラントのことです。アンカースクリュー(矯正用インプラント)は治療の効率化や患者さま自身に着け外ししていただく補助的な器具の代用であったり、従来の矯正治療では難しかった方向への歯の移動を可能にすることであったり治療の幅を広げるツールとして有効に活用できます。
インシグニアはデイモンシステムから発展したカスタムメイド型セルフライゲーションブラケットです。患者様の歯列を光学印象装置(アイテロエレメント)でデータ化し、ブラケットを作製します。フルカスタム型のインシグニアSEブラケットとセミカスタム型のインシグニア・デイモンクリアがあります。
カスタムメイド型の矯正装置は、患者様一人一人の歯の形や歯並びの特徴をとらえ装置を作製するために、治療途中での装置の貼り替えやワイヤーの屈曲が少なく、治療がよりスムーズに進むことがメリットとなります。
インシグニアは2019年10月、薬機法で認可された診断ソフトウェア・インシグニアアプルーバーで設計し、既に認可・販売されている4種類のブラケットを、同じく2019年10月に認可されたインシグニア・コアを使って取り付けるものです。
矯正歯科治療のリスク
① 後戻り・加齢変化 歯並びを治した後、すぐには歯が落ち着きません。そのため、歯が戻る方向に動かないようにリテーナーと言われる装置(マウスピースなど)を用いて、歯を落ち着かせる治療を行います。リテーナーは歯の落ち着き度合いを見ながらだんだん減らしていきますが、人によっては長くかかることがあります。また、リテーナーをしっかりできなかった場合には歯が動く可能性がありますし、歯が落ち着いた後も年齢による変化が現れることもあります。
② 虫歯や歯周病・歯肉退縮 矯正装置の周囲の清掃は、何も装置が付いていない時に比べると難しくなります。来院時は徹底的な清掃を行いますが、日常の手入れはもっと重要です。十分な清掃を行っても、矯正治療を行うと、どうしても歯ぐきはやや下がり気味になります。
③ 歯間空隙 ブラックトライアングルと言われる隙間です。歯同士はきっちり接触していても、歯ぐきの隙間が見える場合があります。一番多い原因は、治療前の歯の根同士が近接していて、もともと歯ぐきの量が少ないところが並ぶことによって隙くというものですが、それ以外の歯の移動によっても起こることがあります。
④ 歯根退縮 顕微鏡のレベルで移動した歯の根を見ると、必ず根の吸収が起こっていると言われています。レントゲン上で確認できない程度のものが多いですが、時々レントゲンで見て比べられるくらいに根が吸収し、短くなる場合があります。
⑤ アレルギー 矯正装置の装着でアレルギーが誘発された場合、個別にご相談いたします。
清掃器具
清掃器具は、矯正治療中の患者さまの虫歯の予防、歯肉炎・歯周病の予防のために活用している器具ですが、超音波スケーラー(白い棒状のもの)は歯石除去に、プロフィーブラシ(銀色の器具)は歯の研磨やプラークの除去に、エアフローはプラークの除去、矯正装置の周囲の着色物の除去、歯肉炎の予防などに使用します。なかでも、キシリトールと似た虫歯の予防効果を持つエリテリトールのパウダーを水流で吹き付けて汚れを除去するエアフローは非常に清掃効果も高く、虫歯、歯肉炎、歯周病の予防に効果が高いものです。